「ハーモニー」「リズム」「旋律」「拍子」これらは音を表す言葉ですが、私たちの生活は常に音と共にあることを示しています。
たとえば、三重苦と共に人生を生き抜いたヘレン・ケラーのように目が見えず、耳の聞こえない子どもたちへの教育にも、音楽や音が使われます。
彼ら彼女らは言葉の代わりに、手を3回鳴らしたら「お腹が空いた」、床を2回叩いたら「トイレに行きたい」など、音を使って私たちに思いを伝えてくれます。
心からの想いを込めた歌には「言霊」が宿る
心からの想いを込めた歌には「言霊」が宿り、大勢の人の心を動かす音楽は言葉の壁を超え、歌詞の意味が分からなくても、いつの間にか口ずさんでしまうものです。
音楽は、太古から宗教行事、戦い、祭りなど、喜びや楽しさ、怒りや悲しみなど人間の感情を動かす時や心に訴えたい時に効果的に使用されてきました。つまり、文化の中に宿った人々の祈りや思いが音楽となって未来に残るのです。
しかし、世界には今消え行こうとしている文化や音楽がたくさんあります。
日本の地方で当たり前のように行われてきた祭りや演奏は、担い手がいなくなって人知れず姿を消し、歴史の渦に呑まれようとしています。それでも、生まれ育ったふるさとの歌、踊り、和楽器などを通じて、いつでも、どこにいても、心の中で「ふるさと」に戻れる。
そんな音楽の力を感じています。
音楽に支えられた人生
個人的なことですが、私自身も音楽に支えられた人生でした。
だからこそ、私は音楽に深く感謝をしています。
たとえば、小学生の時に、貧血で大好きなテニスを禁止された時に出会った吹奏楽。
吹奏楽を通して出会った仲間は、お互いの環境がどれだけ変わったとしても音楽という繋がりを通してまた親しくできる一生の友人と呼べる人々です。
そして、腹式呼吸で深く呼吸をしたり、みんなで一つの曲を奏でるために音を合わせたりする美しさとやりがいは私を健康にしてくれました。
胃に穴が開き出血する病気に幾度となく襲われた時も、私を励ましてくれたのはギターでした。
私は人々の祈りと思いと共に歴史を刻んできた音楽を愛しています。
だからこそ、世界中の地域や国の様々な音楽を学び、今を生きる人々と共に歌い、音楽を通してお互いの文化を知り会い、尊重することで、音楽に込められた願いと祈りを再び絆として未来へ遺していきたいと願っています。
それが、私を救ってくれた音楽を遺してくれた人々の想いを繋げることになら、こんなに嬉しいことはありません。
最後に
最後に、世界絆音楽隊では、楽器を奏でられなくても、歌えなくても、踊れなくても構いません。
音楽を奏でられている場所に存在するだけでも良いのです。
音楽を愛し、楽しむ気持ち、そして音楽を通して誰かの居場所を作りたいと願う人であれば、あなたは立派な一員なのです。
私たちは、絆を繋いでいくためのネットワークとなる音楽隊です。
1人1人と絆を育み、繋いでいくことで、1人でも多くの夢や希望の実現に貢献します。
また、1人1人の居場所を確立するお手伝いを通じて、世界の役に立てる「未来の人材育成」に繋がることを目的としています。